今年度RI運営方針

世界へのプレゼントになろう  = Be a gift to the world =

私たちの人生には、いつか終わりが訪れます。しかも、終わりは思ったよりも早く来るものです。この限られた人生をどのように過ごしたらいいのでしょうか。世界が良い場所となるよう、人のために何かしますか。それとも、インドの著名な詩人、ラビンドラナート・タゴールの言葉のように、「楽器の弦の張替えばかりしていて、肝心な歌を歌わずに」毎日を過ごしますか。

ロータリーの栄光は、まさにその「歌を歌う」道を見つける手助けをしてくれることにあります。人生で本当に大切なことに目を向け、私たち自身が世界への贈り物となる方法を見つけることで、より充実した意義ある人生を送れるよう、私たちを導いてくれるのです。

友人に何を求めるかを考えると、ほとんどの人は、高潔性、信頼性、思いやり、相性を挙げるでしょう。私たちが求める友人とは、必ずしも自分と似通った人ではなく、自分にないものを持っている人、自分のいいところを引き出してくれる人です。私は、ロータリーがその特徴を備えていると思います。

ロータリーは、私たちの資質を引き出し、それを人生で生かす道を見つけてくれます。
私たちは往々にして、あまり意味のないことに捕らわれて毎日を過ごし、物を手に入れるために身をやつします。しかし、私たちがこの世を去った後、人が思い起こすのは、私たちが生前乗っていた車でも、着ていた服でも、肩書きでも、役職でもありません。より大きな資産や、より高い地位を得ようと払った努力のことでもありません。

結局のところ、私たちの人生の価値は、どれほど得たかではなく、どれほど与えたかによって判断されるのです。ですから、苦しんでいる人から目を背けずに、その苦しみを和らげてあげましょう。同情の言葉をかけるだけでなく、実際に何かしてあげましょう。社会から享受するだけでなく、社会に貢献しましょう。

2015-16年度の私たちのテーマは「世界へのプレゼントになろう」です。

地位や身の上にかかわらず、才能、知識、能力、努力、そして献身と熱意など、誰でも与えることのできる何かをもっているはずです。私たちは、ロータリーを通じて、これらを世界にプレゼントすることで、誰かの人生に、そして世界に、真の変化を起こすことができるはずです。

「人は手を閉じて生まれ、手を開いて世を去る」、また「己の才能は、天から授かったもの」と言われます。ですから私たちは、その授かりものをお返しするのです。

私たちは皆、この世に生まれ、何でもつかみ取ろうとしますが、この世を去るときにはすべてを残していきます。ロータリーを通じて私たちは、いつまでも続く、本物の何かを残すことができるでしょう。

私たちに与えられた時間は今です。この機会は二度と訪れるものではありません。


「世界へのプレゼントになろう」

2015-16年度国際ロータリー会長
K.R.ラビンドラン

会長プロフィール




2015-16年度 RI会長

K.R. ラビンドラン

 

COLOMBO ロータリークラブ所属

スリランカ

K.R. ラビンドラン氏は、印刷、包装、デジタルメディアの上場企業、Printcare PLCの創始者・CEO(最高経営責任者)です。Printcareはティーバッグ製造業界で世界最大手と言われ、スリランカとインドの工場から、ほとんどすべての主要紅茶ブランドに納入しています。また優秀企業として、全国レベルだけでなく世界レベルの賞を受けました。また、ラビンドラン氏は、印刷業界や包装業界の会合で、何度か講演を行っています。

ラビンドラン氏は、スリランカやインドの複数の企業や、MJF(ディルマ)慈善基金の理事会メンバーを務めているほか、ロータリーがスポンサーとなって設立され、スリランカ最大の麻薬防止団体であるSri Lanka Anti Narcotics Association の創立会長です。スリランカの内戦中、ラビンドラン氏は、実業界による平和解決への取り組みに参加しました。2002年に国連が、国外に逃れたスリランカ人のためにニューヨークで平和コンファレンスを開催した際には、講演者として招かれています。

ロータリアン3世として21歳でロータリーに入会したラビンドラン氏は、これまで、国際ロータリーの理事および財務長、ロータリー財団管理委員を歴任しました。
スリランカのポリオ・プラス委員長でもあるラビンドラン氏はさらに、同国政府やユニセフの関係者、ロータリーのメンバーから成るタスクフォースの委員長として、ユニセフと協力し、同国北部を領域とする武装組織から、全国予防接種デー(NDA)中の一時停戦の約束を取り付けた実績があります。ロータリーによる支援もあいまって、スリランカでは1994年以来、ポリオの発症が見られていません。

また、スリランカで津波によって破壊された20校を再建するための地区プロジェクトの委員長として、1,200万ドルの募金を集め、14,000人の生徒たちの支援に貢献しました。クラブでは現在、スリランカにガン検診センターを設立するプロジェクトに参加しており、これが完成すれば、同国で初のガン専門の予防検診施設となります。
ラビンドラン氏は、ロータリー財団功労表彰状、財団特別功労賞、ポリオのない世界を目指す奉仕賞の受賞者でもあります。

1975年に結婚されたバナティー夫人との間には、2人のお子さんがいらっしゃり、最近初孫も誕生しました。